cc_koega’s blog

https://twitter.com/my3he5

雪が降っていた。と言うよりかは、降ってきたの方が正しい。俺が毎度のごとく食うものに困り果ててコンビニへ向かうと、少し歩いたところで雪が降ってきた。俺はいつだって間の悪い奴だな、と頭に雪を被りながら歩く。雪国の生まれだから、雪を見ると少し懐かしい。

盆地に住んでいるのだが、雨や曇りの日に雲が空を覆うと、まるで蓋をしたように見える。シルクハットをひっくり返して底のところに旗を立てたのが甲府、なんて太宰も言っていたような気がする。本当にそんな感じだなと思った。普段、天辺まで稜線がくっきりと見える近場の山でも、空は雲と一体化していてなんだかどんよりとしていた。あまり雨の降らない地域なのでこういう日は不思議な感じがする。朝方になっても光が差し込まず、ずっと薄暗い感じは故郷を彷彿とさせた。

雪の空

この間コンビニに行った時に、店員に呼びかけられた。「お客さん、足が濡れているのできちんと拭いてください」。俺はなんのことかと思って自分の靴を見たのだが、いっこうに濡れている気配はないし、心当たりもない。だが確かに床は濡れている。俺ですかね、と控えめに聞き返したところ食い気味に肯定された。夜勤の終わり頃、明け方に仕事が増えるのは店員も億劫だったのだろう。怒りが見て取れる。俺は自分ではないよなあと思っていたが、はあ気を付けます、とコンビニを後にした。ちょっと腹がたっていたが、これじゃ濡れ衣じゃなくて濡れ靴だなあ、なんてことを考えていたら忘れていた。夏目漱石も十七文字が云々とそんなことを言っていたような気がする。

ところが今日、コンビニへ行ったらその店員が俺に話しかけて来て「前の濡れていた床、別のお客さんでした」とのことを述べてくれた。そうですか、と俺は返した。精一杯笑みを浮かべたつもりなのだけれど、相手からしてみたら不機嫌な顔をしているようにしか見えなかっただろうなと思う。こういうところでうまく生きていきたい。朗らかに「全然気にしなくて大丈夫ですよ、お勤めご苦労様です」くらい言いたい。俺が美少女だったら全方面が幸せなのになあって思う。美少女になりたい。

そういえば『ショーシャンクの空に』と『ラム』を見た。前者は面白かったし、後者は面白くなかった。『ショーシャンクの空に』は音楽を流すところが良かった。『ラム』は酒飲んで酔っ払うシーンが良かった。はてなブログにもっとしっかりした感想を書こうかと思ったけどそれほどのモチベーションは生まれない、どっちもそんな映画だった。

 

雑記でした。では・・・・・・